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2006年8月12日 (土)

社会保険の問題

先日、ある会社を訪問しました。社長とお会いし、いろいろと労務的な相談をうけました。

その1つに「入社した社員がすぐに退職してしまった。社会保険の加入を入社と同時ではなく、入社後少し見極めてから(定着の目処が経ってから)、加入させることは問題ないのかどうか?」とう内容です。

社長の気持ちも理解できます。社会保険料も会社にとってはコストです。社員が辞めてしまったことに加え、社会保険料の負担もあります。さらに代わりの社員の採用コストも発生します。社長にとっては頭の痛い問題です。

こういう相談に、社労士としてどう対応するか? いろいろな方法を考えれば、社長のニーズに応えることができるかもしれません。でも本当にそれでよいのか?

こういうことは「社会保険の加入」という問題ではなく、採用に対する会社の考え方に左右されるのでしょう。

新規に入社する社員を信頼し、この社員に早く戦力になってもらいたい、そして将来は会社を支える人材になって欲しい、と思えば、入社と同時に社会保険加入です。この思いが社員に通ずれば、すぐに”退職”する可能性は低いと思います。なぜか? 社長が、この社員を信用しているからです。この考え方を貫いた結果、すぐに退職しても、諦めがつくと思います。

反対に、すぐに退職するリスクがあるので、様子を少し見てから社会保険に加入させよう、と思えば、本当にすぐに退職してしまうのではないでしょうか。なぜか? それは信頼関係が構築されていないからです。

私は、”社員を信頼して採用する”というスタンスです。従って、入社=社会保険加入を推進します。

目先のコストにとらわれず、社員を信頼し、原則に従って手続きをすることが、永続的発展を達成する企業になっていく1つの要件だと思います。

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