労務問題 「仕事を基準として考える」
ある会社で大病を患い、そして復帰した社員(Tさん)がいました。
Tさんは経理を担当していました。復帰後も引き続き経理を担当したのですが、仕事にミスが目立ち始めました。
当初は、上司も「復帰後間もないから仕方ない。もう少し様子を見よう」と見守っていましたが、どうにもこうにも、ミスが一向になくなりません。
経理担当ですから、取引先への請求書の発行や送付などの業務も担当します。
ときには、請求書の二重発行や発行漏れなども起してしまいます。
これは直接得意先に迷惑をかけてしまうし、「会社の信用」にも関わってくるので、上司としては頭の痛い問題です。
決算書を作成するときの数字にもミスが起きてしまい、それが決算後数ヵ月経ってから見つかったので、他の経理を担当している社員を総動員して2~3年前くらいまで遡って数字を調べなおす、ということもあったのです。(これはTさんだけでなく、確認する立場の上司や担当税理士にも 責任はありますが、ミス当事者としての自覚は必要でしょう)
こういうことが起こっていても、Tさん自身には「自分がミスをして、回りに迷惑をかけている」という意識が全くないから、上司にとって、とても頭の痛い問題です。
こんなTさんですから、仕事も任せることもできなくなり、Tさんが担当していた仕事は、他の社員やパートに移し、Tさん担当の仕事を減らしていったのです。
担当の仕事が減ったので、時間が余ります。そうすると、次のような問題が起こるようになったのです。
・昼食をとりに外出したとき、休憩時間が終わっているのに戻ってこない
・終業時刻前に退社してしまう
この職場には社員だけでなくパートもいます。パートから見れば「いくら大病して復帰したとは言っても、社員でしょう。
パートと比べて待遇もいいのに、仕事もしない、時間も守らない、で許されるのか!」、と大いに不満を持つでしょう。いずれ、そういう不満が爆発しないとも限りません。
上司にとっては、本当に頭の痛い問題です。
こういうケース、上司は、会社はどういう対応をしていくとよいでしょうか。
対応については、こちらを参照http://archive.mag2.com/0000230023/20080311070000000.html
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■日刊! ”信頼の社労士”が思う「仕事の本質」
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